
自分の短所が好きになれた瞬間
誰にでも「短所」はあります。自分に自信がないとき、その短所ばかりが目についてしまい、「なぜ自分はこうなんだろう」「こんな自分は嫌だ」と自己否定に陥ることもあるでしょう。しかし、ある瞬間をきっかけに「短所」が「魅力」に変わる経験をしたことはありませんか?今回は、私自身の体験を交えながら、「自分の短所が好きになれた瞬間」について綴っていきます。
完璧主義という短所
私は昔から完璧主義でした。何事も100点を目指し、些細なミスも許せず、人にも厳しく、自分にはもっと厳しく。当時は「ストイックで努力家」と言われることもありましたが、実際のところ、自分のミスや失敗が怖くて、行動できないことすらありました。自分でも「こんな自分、めんどくさいな」と感じることが多く、完璧主義という性格が嫌でたまりませんでした。
きっかけは「チーム作業」
転機は、大学時代のグループプロジェクトでした。リーダーとしてメンバーを引っ張る立場になり、「計画通りにいかない」「メンバーが思うように動かない」「自分も疲れてうまく対応できない」など、思い通りにいかないことばかり。しかし、そこで気づいたのです。「自分が完璧を求めるから、相手にもそれを押しつけていた」「自分が疲れてしまうのも、理想が高すぎるからだ」と。
そして、メンバーの一人に言われた言葉が刺さりました。
「〇〇さんの完璧主義のおかげで、ここまで質の高いプロジェクトになったよ。でも、たまには手を抜いてもいいんじゃない?」
この言葉で、「完璧を目指す自分」が誰かの役に立っていたことに気づきました。同時に、「完璧を求めすぎない柔軟さ」も必要だと感じ、自分の短所を受け入れ、コントロールすることの大切さを学んだのです。
短所は使い方次第
その後、就職してからも、完璧主義的な性格は変わらず。でも今ではそれを「丁寧で責任感がある」と捉えるようにしています。短所は、視点を変えるだけで「強み」に変わります。例えば、
- 優柔不断 → 慎重で相手の意見をよく聞ける
- 内向的 → 一人でも集中力があり、深く物事を考えられる
- 心配性 → 事前準備がしっかりできる
など、どんな短所でもポジティブな面があります。
自分を許すことから始めよう
短所を「嫌い」と思い続けると、自分に自信が持てず、行動するたびに自己嫌悪を感じてしまいます。でも、自分の短所を「使い方次第」と認識すれば、心が楽になり、自分に対して優しくなれます。重要なのは、「自分を変えること」よりも、「自分を知り、どう扱うか」です。
私たちは完璧じゃなくていい。むしろ、不完全だからこそ、人間らしく、魅力的なのです。
最後に:短所を愛するということ
自分の短所が好きになれた瞬間は、「それでも私は私でいい」と思えたときでした。完璧じゃなくても、誰かの役に立てる。完璧じゃないから、成長できる。そう思えるようになった自分は、以前よりずっと生きやすくなりました。
この記事が、あなた自身の「短所」と向き合うヒントになれば嬉しいです。そして、いつかあなたも、自分の短所を「好き」と言える瞬間に出会えますように。